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毎日する飲食店の業績確認とお金の計算

 「お客さんは来ているのになぜか思ったほど利益が出ない」「常に自転車操業だ」「毎月の業者支払いを考えると頭が痛い」「常に経済的余裕がない」。そんなお悩みお持ちの飲食店さんのお話良く聞きます。日本は労働者と大企業が手厚く保護されているので、安心して働ける環境が整っていて良いのですが、中小規模の経営者さんは雇用を守るために寝る間を惜しんで働いても、ほとんど自分の利益を確保できていない人もいたりして時にかわいそうに思えるほどです。日本経済を盛り上げたいと考えるのであれば、なぜ日本の企業数の99%以上を占める中小企業・個人事業経営者の経営手腕を強化する政策に力を入れないのかいつも不思議な嫁です。経営者を担うなら個人責任で頑張れというのも分かるのですが、生真面目な日本人の気質にほんのちょっとビジネススキルを強化するアプローチをするだけで、日本経済の向上スピードが加速するのではないかなぁと時折ぼんやり考える嫁です。

 さて、本題の飲食店における日々の業績確認とお金の計算のお話に入りたいと思います。嫁は、業績確認とお金の計算は毎日するべき!しないと儲からないと考えております。「長年この商売やってるから数字はだいた感覚で分かる」と言っている人に限って「しんどい〜涙」と嘆いていることがあります。正確な利益や資産状況を把握することによって、無駄に心配することが無くなり、経営者の安心とストレス軽減に繋がります。また、確認作業を溜めると溜めた分を処理するのにとっても時間がかかりやる気減退になりますし、仕入れが多すぎる、人件費がかかり過ぎている、現金が足りないといった異常に気づくのが遅れたりします。毎日確認することによって「今週は予定より儲かったから余裕がある」と安心したり、「今月はあとこれだけ売上が必要だからアップセルに力をいれよう」といった明確な目標を設定できます。なので、業績確認とお金の計算は毎日するべき!しないと儲からない!と嫁は強く進言いたします。

 今回は、嫁が毎日している業績確認とお金の計算業務の大まかな内容をご紹介したいと思います。各要素の詳細は別の機会に詳しくご紹介できたらと思います。

営業日報をつける

 嫁の店は「ユビレジ」という会計システムを利用しています。とても便利なシステムで、もちろん日々の売上状況を確認するための日報的な機能もあるので、業態によってはシステム上の数字で十分な場合もあると思いますが、うちの場合は把握したいカテゴリ毎の詳細や客単価も知りたいので、ユビレジ上の数字を集計して、エクセルで作った日報に記録して、1ヶ月毎に1つのシートにまとめています。

 記録している項目は以下のような内容です。

  • 組数
  • 客数(ランチ・ディナー・テイクアウト・お弁当事業毎に集計し、総客数を計算)
  • 売上(ランチ・ディナー・テイクアウト・お弁当事業毎に集計し、総売上を計算)
  • 利用決済手段(現金・カード・電子マネー・商品券・売掛毎に集計)
  • 客単価(ランチ・ディナー毎に計算)

 嫁の店では、ある一定の売上を超えたらスタッフのお給料アップをしているので、カテゴリ毎の詳細な売り上げが必要となります。そして、各カテゴリ毎の客数を把握し、平均単価を計算することによって、理想とする客単価との乖離を確認します。乖離が大きければ、メニュー構成や価格の変更など考えるようにしています。利用決済手段は無くてもいいのですが、ここ数年でカードや電子マネー利用者が多くなり、店側が支払う決済手数料がバカ高いので、現金のみにしたいけど辞めれないねーという確認程度に使っています。

管理会計を活用して実際の利益を確認する

 先ほどの日報だけでは、売上は分かりますが、仕入れや消耗品、人件費、その他経費を引いた実質的な利益が分かりません。管理会計はそれを把握するために有効な手法です。管理会計はあまり耳馴染みのない言葉かもしれません。「普通の会計となにが違うの?」と多くの方は思われると思います。一般的な会計は財務会計と呼ばれるもので、税務署への申告や銀行融資の際に提示が必要になるものですね。でも、管理会計は経営のための会計であり、お店の実質的な利益やお金の流れを把握するものです。日々の日報や財務会計の数字では、リアルな利益や損失、資産状況が不透明な場合があります。例えば、30万円以上の設備を購入した場合、財務会計では減価償却によって、数年に分けて分割して経費算入します。でも、実際は先に支払ってしまうことが多いですよね。そして、一旦購入してしまえば、いざ売ろうとしても二束三文のものが多いです。つまり、経営者の視点としては、設備投資した時点で既に全額経費として考えた方がリアルな数字となります。管理会計はこれだけでなく様々な手法があるのですが、奥が深すぎるので、別の機会にじっくり紹介していきたいと思います。管理会計は、健全な経営のキモとなるものですので、ぜひ取り入れていただきたい手法です。

財務会計の数値を記録する

 確定申告時に税務署へ報告するための財務会計も重要です。適当にしていたら、いざ税務署の調査が入った時に大変ですよ〜。実際、2023年に嫁たちの店に税務調査が入りましたが、きちんと正しく、そして嘘偽りなく申告していたので、追徴課税ゼロのお咎めなしでした。めちゃめちゃ疑われて根掘り葉掘り聞かれて、資料提示求められて本当に大変でした。真面目にやっている身としてはなんで疑われにゃならんのだと腹立たしさMAXでした。文句を言いたいのをグッとこらえ、財務会計をしっかりしていたので、言われた資料をさっと出して説明できたことはよかったと思います。

 最近では、クラウドの会計システムがとっても充実してきましたね。嫁の店では「マネーフォワード」を利用しています。「free」も有名ですね。飲食店は仕入れや支払いが多いので、毎日コツコツと記録することにより、溜めてしまってやる気が起きない病を防ぐことができます。確定申告の季節にげんなりすることもありません。何より、正確な資産状況を把握することにより、安心に繋がります。こちらも詳細は別の機会にじっくり紹介していきたいと思います。

現金を数える

 本来あるはずの現金額と財布の中にある現金が違うという経験をしたことはありませんか?うちの場合、多くは段ボールに貼られている代引きの領収証をとり忘れている、仕入れのレシートを出し忘れているということが多いです。現金の整合性を確認することによって、このようなうっかりミスに気がつくことができますし、これらを見落とすと、正確な原価率が計算できなかったり、経費として計上しないことにより、税金を本来より多く払うことにも繋がります。チリも積もれば山となるの精神で嫁が日々目を光らせております

 以上の4点が嫁が日々行なっている業績確認とお金の計算のお仕事です。これらは忙しい飲食店経営者にとって、なかなか時間が割けないことばかりだと思います。エクセルやクラウドサービスの活用によって、効率化できますので、慣れれば1日1時間程度の作業になります。健全な経営のためには絶対にやるべきポイントです。